とまらない「ありがとう」

熱唱中のなおきん

「イラ写日誌のなおきん」
「ロゼモンのなおきち」
そして
「小心者で臆病な自分」
昨夜のライブ会場でぼくは、これら「3つのキャラクター」とずっと戦っていました。 「香港ブロガーの会」で知り合いになれた友人、バンドを通じて知り合いになれた友人、香港に来たばかりの頃からの友人、そして昨夜初めてお会いした方達。

正直、自分がどう振る舞えばいいのか、今この瞬間は「どのキャラクター」になるべきなのか、つくづくこのことについて、思い悩んでいました。

本来、ここには、「ライブに来てくれてありがとう!」 「とても楽しかったです」 と書くべきで、その気持ちは寸分の疑いもないのですが、あえて、この辺りのことからおはなししておこうと思います。

なぜって? それがブログだと思うから・・・


ひとは「表現作品」を作ったり、「パフォーマンス」を演じるとき、起点と終点をあらかじめ定めます。
「どの立脚点から、どう目的を遂行し、なにを最終目標とするか?」
意識・無意識に、人はこうしたいくつかの定点を行動線において活動します。つまり"どっち"に"どんなふう"に"どこまで"やるかの、「ベクトル」を定めるわけですね。 ぼくは昨夜のライブでは、このあたりがかなり分裂してしまっていたようです。ステージでは"なおきち"として、「ドラマー」と「ボーカル」、そして「MC」を演じたつもりでも、ステージを降りると"なおきん"になったり"素の自分"になったりで、定位置が決まらず、自己矛盾に喘いでいました。 そういった意味で、芸人とか俳優はスゴイなあと思います。 単純なぼくなら、デビュー3ヶ月くらいできっと「崩壊」してしまうことでしょう。 ぼくはその辺を器用にこなすことができません。 代わりにぼくが出来るのは

幽体離脱」 です。


ぼくの担当している「ドラムス」は、もともと「右手」、「左手」、「右脚」、「左脚」が、別々に連動してはじめて「音楽」になります。 これが連動していないと「ただのノイズ」です。 さらにぼくは、「バックコーラス」も入れていますから、さらに「声」が加わる。
つまり、「5つのパーツ」がそれぞれ動くということになります。 意識をどれかひとつに集中させると、「他のパーツ」がおろそかになるので、意識をカラダから切り離してコントロールするんでしょうね。 すると今度は「視線が辺りを徘徊」します。 そのときぼくは、観客席をぐるりと見回したり、天井を眺めたり、足下を見たり、目を閉じていたりと忙しく視点が動いていたかと思います。 それは、演奏している自分を真上から見下ろしていたり、斜め左下から見上げていたり、観客席に座って一緒にステージを眺めていたりする「自分」、を思っているからです。
つまり、こうして意識的に「幽体離脱」 させているわけです。
うまいドラマーさんたちは、カラダにリズムを覚えさせたり、もっといろんな秘訣があるのでしょうが、ぼくは「意識をカラダから離す」ことで、かろうじて演奏しています。 だから時々「テンポ」が定まらないことがあります。 (ごめんな、メンバーのみんな。 どうかそんなおいらを許しておくれ)
これを「才能」とは呼べませんが、しかし「イラストを描く」にはとても役立っています。 例えば、「自分がマッサージを受けているところのイラ写」。 これなんかは典型的ですね。 自分で自分を見ることは出来ませんが、「アタマの中で意識をカラダと切り離す」ことで可能となります。

そんなことを想えば、やはり「イラ写のなおきん」は「ローゼンモンタークのなおきち」なのかもしれませんね。

■ライブの様子

▲ シャウトする"うらっち(Vo&Gr)"、ハモる"かとー(Ba)"


▲ マリ(Keyb)と、なおきち(Dr.)


▲ ギターソロ中の"キース(L.Gr)"と"うらっち" 


▲ ぼくも一曲、"London Calling"を熱唱中の"なおきち"
撮影:O君(どうもありがとう!) その他ライブでの「写真」、「動画」は編集して後日発表します。 当日ライブ風景を撮影された方の中で、「これぞ!」と言うショットをお持ちの方、メールでいただければうれしいです。

昨夜のライブは、自分たちを含め3つのバンドが出演しました。 このうち、「スピードキング」は、ぼくたちのバンドが結成されるはるか以前から活動をされてて、皆さんプロ顔負けの実力の持ち主たちです。初めて彼らのステージを見たとき、「なんてスゴイやつらなんだ!?」と感激し、興奮しました。 ロックという手段をつかって、「外国で日本人が活躍している」ことに誇りすら覚えました。
ロックバンドってやっぱりいい!!
と、とても興奮しました。
それが、昨夜は彼らのステージに飛び入りで歌わせてもらった。 ほんの数十秒だったけど、彼らと並んでステージに立てたというのが、もう「泣けるくらい」感激しました。 「ギターの深田さんと一つのマイクでシャウトできた・・・」 しかも、「スピードキング」の歴史上、「甲斐バンド」の"ポップコーンをほうばって"を演奏するのは後にも先にも今回きり・・・、 ぼくの感激ぶりが察していただけるかと思います。

▼「スピードキング」の深田さん

あこがれだったスピードキングが昨夜、ぼくたちの主催するパーティになぜ友情出演してくれたか?(しかもノーギャラ) そしてなぜ、本来演る予定のなかった「ぼくのリクエスト曲」を3曲も演奏してもらったか?

理由の一つは、ぼくへの 「送別の意」 だったかと思います。


そう、来月、ぼくは香港を去ります。


だから・・・
「香港イラスト写真日誌は、
今月をもちまして、いったん「おひらき」となります。


昨夜のライブの「なおきち」として、ブロガーの「なおきん」として、あふれて止まらないこの「ありがとうの気持ち」を、どう表現して良いのかわかりません。 「ベクトル」・・・、崩壊しちゃってますから。

みなさんのあたたかい声援に
みなさんのあたたかいコメントに
みなさんのやさしい笑顔に
・・・

どう、応えるべきなのか

本当にわかりません ・・・
ごめんなさい ・・・

わからないから、コトバにも、文字にも、態度でもうまく表現することができません。



昨夜、幾度も幾度も幾度も「じわっ」と来ながらも、ついに人前でみっともない姿を見せなかったのは、きっと

幽体離脱」のおかげです。


だからこうしていま、ひとり会議室にこもってホッとしたのか・・・



今になって、「どーっ」と来ました。(TДT)






幽体離脱さん、ありがとう



って、そっちに「ありがとう」しちゃうのかよっ ( ̄□ ̄;)!!




ちくちょう、泣かせやがってこの香港め
ぜったい戻ってきてやるから、待ってろよ!





みなさん応援をありがとうです、あと少しのポチです

今回のライブの成功には、「香港ブロガーズ」の方達のご支援のおかげでもあります。 これまで「イラ写」において、一貫して提案し続けている 「楽しいことは連鎖する」 というポリシーがまたひとつ、証明されたようで、とってもうれしいです。 会場に来られたブロガーさんはまた、「ライブの様子」を日記に記されていますので、ここに紹介したいと思います。 それぞれの楽しみがあったようですね。

なんと、「香港人気ブログ」がずらりと並んでいます。うーむ、「香港ブロガーズ」って、結束力も「最強」ですね。 でも、いろんなブログに自分の写真が載っているのは、正直「かなり恥ずかしい」です。 おかげで、先ほどIFCで、「なおきんさん・・ですか? いつも読んでます。ライブ、おめでとうございました」と声をかけられました。男性でしたけど。
(記事に載せたのに紹介されていないブログがありましたらご一報ください。)