ある女優の死

イ・ウンジュ

韓国映画「ブラザーフッド」のDVDを買った。
劇場公開前から観てみたいなと思った映画だったんだけど、話題作の割に香港ではわずかな期間しか上映していなかったし、なんとなく観ないままでいた。それが昨日の夕食後、ふら〜と寄ってみた近所のショップでぼんやりしているうちに、気がついたらこれを持ってレジで会計してたといった感じ。買ったことも忘れるくらい印象がなくて、家に帰って風呂に入っているときに、「そういえばオラ、きょうDVD買ったんだっけかな(ほげ〜)?」てな具合だった。

あれほどまでの規模だったにもかかわらず、これまでそんなに映画化されなかったのが不思議なくらいの"朝鮮戦争"が主題だし、「韓国で1300万人が泣いた」というキャッチも気になる、あとなんといっても名作『シュリ』のカン・ジェギュの監督作品ということで、「よしよし」といった感じで観始めたのだが、うーむなんだろう? 次から次へたたみかけてくるような戦闘シーンに、ちょっとうんざりといった気分になってしまう。なんだかスピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」をもう一度観ているといった感じなのだ。 それでも、冒頭の50年当時のソウルの町並みは、どこか明るく懐かしい気分にさせてくれたし、ヨン・シン役のイ・ウンジュの清楚で可憐なところが気に入った、あと、イデオロギーが違うというだけで、あれほどまで同民族が憎しみあい殺し合えるモノなのか!?といった"戦争の狂気"が強く印象に残った。

映画を見終わった後、さっそく女優のイ・ウンジュについてインターネットで調べてみる。他にどんな映画に出ているのか、これから上映される映画はないのか知りたかったからだ。すると・・・

「女優イ・ウンジュさんが自殺」
ええー!? マジかよっ!
しかも、亡くなったのは22日、あのDVDを買った前日のこと。芸能界にはホント疎いぼくだけど、彼女については「気になる女優の一人」として、これから要チェックしようとした矢先の事件だった。映画では、共産党員と疑われ非業の死を遂げてとってもかわいそうな彼女だったが、まさか本当に亡くなられたとは、ショックだった。

そんなわけで、このDVDを買ったのも何かの因果だったのかなあと、ふと思う。さらに、この女優と、ぼくに声をかけてきたDVDショップの店員の雰囲気が、そこはかとなく似ていて、映画を観ながら無意識のうちに2人をクロスオーバーさせていたことを思い出した。 たぶん、単なる偶然だろうけど、ちょっと不思議な気分です。
ともかく、イ・ウンジュさんのご冥福をお祈りします。

  • [韓国スター系ブログもあるかも?]

  • <<今日のDVDはこれね>>
    ブラザーフッド プレミアム・エディション [DVD]
    イ・ウンジュさん追悼の意をこめて。 あと弟役のウオンビンって、ちょっとキムタクに似てると思いませんか?