チャチャチャ、ニッポン

ショック・・・、対イラン敗戦

「あちゃー!」
1対2、日本代表がイランに負けた瞬間である。 「ひょっとしたら・・・」というアツイ願望は粉砕され、パブに集まった日本人サポーター達は思わず落胆の声をもらした。
ここは香港島、リー・ガーデンそばにあるスポーツパブ。ガラス張りの店内・外は、日本選手の奮闘を応援すべく、各所に設置された大型スクリーンを凝視する客、客、客で満席状態。・・・ というのはおおげさで、日本人を除いては、「わしら、なーんも関係ないけんね。」と、白人客は画面を見るともなくビールを飲み交わし、スクリーン真下の香港人達は、場違いな合コンでお相手定めに余念がない。 たまに立ち上がってはスクリーンに自らの影絵を映し出してしまい、客の叱責をかっている。
こういっちゃあなんだけど、ぼくは根っからのサッカーファンではない。 するのも観るのも、野球のほうが好物である。もっと言えば、スポーツ観戦よりロックコンサートに燃えるタチだ。 「じゃあ、応援なんてするなよ」と言われるかもしれない。でもねダンナ、海外に住んでると、日本人選手を愛(め)でてやまなくなっちゃうんですよ、これが・・・。
「なんでだろう?」と思う。なんで海外に住んでいると、こうして「日本人選手」を愛でてしまうのか? あるいは、イチローや野茂といった大リーグで活躍する日本人選手を熱く見守ろうとするのか? 海外に住んでいらっしゃる皆さんも心当たりがあると思う。 オリンピックにせよワールドカップにせよ、日本に住んでいたときより、海外にいる時の方が、つい「よりアツく日本人選手を応援」されてませんか?
たとえば中国や韓国の反日行為に敏感になる。 最近のブログランキングを拝見させてもらうと、「いい加減にしろ、韓国人!」的なサイトが上位ランクにずらりと並ぶ。あれ読んでる人たちって、けっこう海外に住む日本人が多いんだろうなと思う。 このぼく自身、生まれて二番目に作成したウエッブサイトは、『歴史を問う』という、「南京大虐殺の真相」を検証するものだった。(1997年開設、2001年閉鎖)当時はかなり目立ってたので、ひょっとしたらこの中に目にされた方もいらっしゃるかもしれませんね。実際、各種反日市民団体、現役自衛官、大学教授、元皇軍兵士、実にいろんな方々から反応ありました。
オリンピック、ワールドカップ反日へのリベンジ・・・。これらはみんな、「日本人としての自己認識」、あるいは「他国との優劣確認」の現れだと思っています。 人は誰しも「自分はどんな風に、他人から見られているんだろう?」と意識しつつ他人と接触している。この習性、外国においては、日常的に外国人と接触せざるを得ないから、「自分は」=>「日本人は」と置き換えやすいのだろう。つまり、「日本人はどんな風に、外国人から見られているんだろう?」と。
こんなふうに、"自分"と"日本人"が重なりやすいから、より"日本人選手"を『自分自身』のことように応援し、"反日行為"を『自分が責められている』ことのように敏感になってしまうんじゃないかと。
昨夜は、そんなコトを止めどなく考え、ジャックダニエルをちびちび舐め、ピーナッツをぽりぽりやりながら、アツく応援しつつもどこか冷めての観戦となりました。

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