さようなら、シカゴブルース
"48th Street Chicago Blues"が昨夜、お店をたたみました。
多くのファンに惜しまれながらも、営業を停止しました。
R&B、ロックンロール、ジャズ・・・。
最先端音楽よりは、骨太でスタンダードな音楽。
そんなテラテラと脂ののった生演奏が聴ける場所として、香港全土においてもかなり貴重な存在だったように思います。
また、同店はミュージシャンのインキュベータ*1として、多くの新生バンドがそこから生まれ、バンド間での社交場でもありました。ぼくが参加している(アマチュア)ロックバンドもそのひとつです。
そんな貴重なライブハウスの「有終の美」を飾ろうと、昨夜は多くのバンドマン達が集い、そのバンド演奏を観ようと、多くのオーディエンスが詰めかけました。
「店内」に入りきれない人たちが路上にあふれ、路上に停めてある車に座り、ビール瓶を口にあてています。道行く人々は「何事か」と、足を止めて様子をうかがい、その中には群衆の輪に入ってくる人もいます。
店内は、酸素不足と熱気と人の体臭でもうろうと・・・。
「毎週末こうだったら、店も閉めなくてすんだのに・・・」
だれかがうめくようにそう言うのが聞こえ、
次の瞬間、ギターの大音響でかき消されていきました。
こうしてまたひとつ、香港でお気に入りの場所が消えていきました。
▼ ライブハウス最後の演奏を観ようと詰めかけた人々
【48th Street Chicago Blues】