うまいところに”平和”あり

豊園で、韓国しゃぶしゃぶを食べる

「美味しいもの」が大好きな点では、ぼくも皆さんと同じですが、ぼくの場合、実はあまり「行きつけの店」って作らないんです。 理由は自分でもよくわからないのだけど。
そんなぼくでも、もうずっと一年以上通っているお店があります。 お店の名前は「豊園」 韓国家庭料理のお店です。

注文するメニューも決まってて、とりつかれたように食べているのが、「韓国風しゃぶしゃぶ」。 これね、ぜったいオススメです。 もしまずかったら、ぼくが「お代」をキャッシュバックしてもいいかなってぐらい、味は保証します。
日本のしゃぶしゃぶと違って韓国のそれは、スープにすでに味がついてるってこと。 牛骨と大根、そしてニンニクだけでとった"ダシ"。 これがね、もうそれだけで美味しいです。 濃厚でいてさっぱり、あらかじめ火の通りにくい野菜が入っている状態でサーブされます。 この鍋が運ばれて、テーブルにセットされると、ぼくはまず、このスープをいただきます。
「まったく、小憎らしいほど美味!」
ほんわかと、幸せな気分になれます。 それからこのスープに、"しょうゆだれ"をちょっと入れ、それから刻んだとうがらしをぱらり。これで準備OK。 次に、野菜と肉をどんどん鍋に入れ、はやる気持ちを抑えながら、火が通るのをちょっとだけ待ちましょう。 肉の色が変わったら、速攻でさっき準備しておいた"たれ"につけては口に運びます。
「んんんん・・・んまい!」 
顔が自然とほころんでいく瞬間です。
香港ってあまり「牛肉」が美味しくないですが、この店の「牛肉」は同じモノとは思えないほど。 柔らかく臭みもなく、しかしシッカリとした滋味がある。 「牛さん、ありがとう!」てな気分になれます。
このしゃぶしゃぶと一緒に飲むのは、"レモン焼酎"。 急須に入った冷たい焼酎に、絞りたてのレモン汁をいれていただきます。 これがしゃぶしゃぶと合うんだなぁ。 何杯でもいけます。酔い覚めもさわやか。 「ま、社長!一杯どうぞ」 と、仲間とつぎ合う声もハズみます。

美味しい肉と野菜をひととおり楽しんだ後は、そのたっぷり"ダシ"の取れたスープで、「ぞうすい」か「うどん」で仕上げます。 もうね、どっちも美味しいから、いつも迷ってしまう。 "うどん"のときは、アルデンテ好きの日本人だけに、カタめにゆでてさっと食べようとするんですが、「お店のオバサン」に見つかるとしかられてしまうので注意。
「ダメダメ、まだ半透明になってないでしょ!」とか。
まわりに、「おばさん」がいないことを確かめて、さっといただきましょう。
この「オバサン」、みんな「虹子」って呼んでます。 あのミックジャガーそっくりです。 まず口がでかい! そしてなぜかいつもスポーティな格好。まさにミックがはくような、ぴちぴちのパンツとかね。日本語もスゴク上手なので、気軽に話しかけてみましょう。 「顔」も「コトバ」も恐いけど、すっごく人間味があって温かいオバサンです。

▼ "豊園"の名物オバサン「虹子」

この楽しそうな顔が、なにもかも物語ってます。 この写真は、ちょうど"ぞうすい"を作ってくれているところ。 韓国海苔がごはんにいい感じでからまってメチャうまです。

バンドの練習の後は、メンバー全員そろって「豊園」。 なぜか他の香港日本人ロックバンドの皆さんも常連のご様子。
やっぱり、「ミック・ジャガー」だからかなぁ。

いま日本では、なにかと「韓国嫌い」な人々が増えているようだけど、少なくても「豊園」の"韓国しゃぶしゃぶ"と"名物オバサン"に接している限り、韓国ってそんなに悪くないんじゃないかなぁ・・・って思えます。
「平和」って、こんな「ささやかな日常」から生まれ、広がるんでしょうね。「日本憎し」と叫ぶ韓国人、「韓国憎し」と叫ぶ日本人。 まあまあ、それはそうとして、この店って、たくさんの韓国人もゴハン食べてます。 美味いモノを食べてるときの顔って、隔てなくダレもがいい顔してますね。 日・韓、互いの悪いところをつつき合う前に、鍋でもつつき合いましょう。


これだけ飲んで食べて、たったの3000円。

「腹が減っては戦(いくさ)が出来ない」
んじゃあなくて、人間
「腹が減るから、戦になる」んです。



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▼ おしらせです

なおきんが参加している、エンターテイメントロックバンド、「The Rosen Montag*1」の次回ライブが、本日決定しました。他に二つのバンドも参加します。

  • 日時 : 6月5日(日) 午後4時開場
  • 場所 : "CHASERS",TST,ナッツフォードテラス
  • 料金 : HK$150 Free Drink & Snacks 安い!

ブリティッシュロック中心の、ポップでノリノリのロックンロールです。気軽にどうぞ。ちなみに "なおきん"、香港最後のステージになるかもね!? 別の日に、markさんとこのバンドのライブもあるかも。「技術はないけど味がある」ってのは、「イラ写」と同じ!? たまには、生ロックもいいですよ。 日曜日の夕方、夕食前の晩酌ついでに、いかが? ビールやウイスキーも「飲み放題で150ドル」だなんて、イマドキないです。九龍サイドの"ランカイフォン"っていわれる、オシャレな場所です。

*1:ローゼンモンタークって発音します。ドイツ語で「バラの月曜日」っていう意味です