夢を描いてみる

ぼくは普段あまり夢を見ない
「それだけ熟睡している」といわれればそれまでだけど、ベッドにはいると、まるでどこからか小人たちがでてきて、暗幕をさぁーっと引いてしまったように、すとんっと眠りにはいる、次に意識が戻るときは、もう朝だったりする。 まさにオンとオフの世界。 「もう少し眠るまでに悶々とあれこれ悩んでみたいなぁ」と思うのだけど、「気がついたら朝」だから、今度は悩んでる暇なくバタバタと忙しくなる。
そんなぼくでも昨日は風邪をこじらせ、昼間から「寝たり起きたり」できたので、久しぶりに「夢」をじっくり見ることが出来た。 とても久しぶりに・・・。

「自分の見たものを誰かに話してきかせる」と言う行為は、実はとても難しいと思う。 しかしカメラがあれば、「旅行先で見た美しい景色」や、「ステキな彼」や、「自慢のペット」など、残しておきたいそれらの風景や光景を、瞬時に切り取ることが出来る。 こうして撮った写真を誰かに見せれば、伝えたい気持ちの半分かそれ以上をまかなうことが出来るかもしれない。
しかし、「自分のみた夢」って写真に残せない。 すると誰かに伝えることが難しい。 他人の夢なんでダレも興味を示さないけど、ときどき、とんでもなくヒトに伝えたくなるようなファンタジックな夢も、あるにはある。また、他人が見る夢について、きいてみたくなることも、たまにある。 そんなとき、その"風景"や"光景"を共有できないのは、つくづくもどかしい。

けれども幸いなことに、ぼくには「イラスト」があった。 チョットどこまで表現できるかわからないけど、きのう昼間寝ていたときに見た夢を、ここでちょっと披露してみたいと思う。





宇宙戦艦ヤマト

夢の中でぼくは、到着するフェリーを待っていた。 旅行先とかではなく、香港のフェリーターミナルのどこかだったと思う。 しかしだんだんと海の水が濁ってきて、しまいにはほとんどヘドロのように・・・。 するとどこからか低い音が「ンゴゴゴゴォー・・」と響いてきてあわててると、とつぜん予想以上の大きな塊が目の前に現れ、よく見るとそれは「宇宙戦艦ヤマト」であった。 気がつくとぼくは旧日本軍の軍服姿になっていて、ヤマトから送られる「発光信号」の解読にとまどっている。 「いったい沖田艦長はなんて言ってるんだ!?」、と。

▼ 遅刻する夢

高校時代、ぼくは遅刻の常習犯であった。 それもワザと遅れて登校するという確信犯でもあった。 けれども2年生の半ば、「遅刻さえなくなれば、大学へ推薦入学させてやる」という担任の取引に応じ、それ以降一切遅刻をしなくなった。(事実です) しかしそれはぼくにとって、「麻薬患者の更正」にもにた痛みや苦労が伴うもので、それなりに「トラウマ」になってしまったのだろう。 あれから20年もの間、定期的に見るのがコレ。 遅刻しそうなのに、身体が自由に動かない。 まるで身体の半分が「生乾きの接着剤の海」にいる感じがする。 そして下校時間になってもそのままの状態でもがいているのだった。

▼ ドラムスティック

ぼくたちのロックバンド(なおきんはドラムス担当)は定期的にライブをやっているが、ライブ出演が決定すると、一度はこの夢を見ることになる。 ある日、曲を演奏中、突然、ドラムの音が聞こえなくなる。 「あれ?」と思い、ふとスティックを見ると、「やわらかい木の枝」に変わっている。 これで太鼓を叩いても、ふにゃーっとしなってしまい、ちっとも音が鳴らないのだ。 しかし曲はどんどん進んでいる。 あせる、しかし木の枝、あせる、しかし鳴らない。 前に立つメンバーは気にもせずどんどん演奏を続ける。こちらに気づきもしない。 そのうち今度はドラムセットごと、ぼくはまるで地盤沈下のように沈んでいく。 どんどん、どんどん沈んでいく。メンバーの足もとが少し見えたのを最後に、まわりは何もない暗闇になる。
こうして何も見えなくなり、何も聞こえなくなる。

「夢」って、やっぱりなんだか後味が悪い。
ヘンな夢とかみると、目が覚めてからの「あたまボー度」が、長く後に引く気がする。

みなさんは、どんな夢とか見るんだろう?




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