家になぜかある、不思議なもの

ライブの反省会、撮影したビデオを観な

「関西人の家庭には必ずたこ焼き器がある」 それを知ったのはぼくがドイツに住んでいたときのことだけど、確かに関西出身の在留邦人は、そろいもそろってみなさん、たこ焼き器を持ってドイツに赴任されていた。 同じコトをロンドンやパリでも確認したが、結果は90%以上 「持っていた」 であった。
これって、素朴にすごいなあと思う。

それを海外まで持って来ていること自体スゴイが、「たこ焼きは自分たちで焼く」というその「関西人の生き様」に敬服する。 カレーや肉じゃが、みそ汁同様に、「たこ焼き」がばばんっと食卓に並ぶのだ。 愛妻弁当のおかずが「たこ焼き」ってこともありえちゃうわけだ。 そんな弁当箱の上ぶたの裏には、「青のり」だってくっついている。

きょうは、「先日のライブの反省会」と称し、メンバー全員が相方連れてキース(リードギター担当、注:日本人)宅へ集合し、「ライブ時のビデオ鑑賞」をした。 キースは相変わらず「川崎麻世」似のハンサムボーイで、美人の奥さんともども、ニコニコとぼくたちを迎え入れてくれた。 美男・美女の、いわゆる「反則カップル」だ。 ぼくなどは、「同じバンドメンバー」というよりは、「彼の引き立て役」、または「保護者」として存在しているといった感じだ。彼とぼくは同じ"干支"だが、歳は一回り違う。 あんまりじゃないか。

キースの奥さんは「三重県」出身。 つまり「関西人の法則」通り、やはりお宅には、「たこ焼き器」が存在した。 しかも、ホットプレート式になっているので、お茶の間でお気軽な「たこ焼き」パーティができちゃうのだ。 素晴らしすぎます、関西人。
しかし、「焼き」は奥さんではなく、「愛知県」出身のキースが担当であった。 なんでも5日間ばかし「たこ焼き屋」でバイトしたことがあると、自信たっぷりだ。 しかし、5日だけかよ! そのバイト?


▲ たこ焼きを焼くキース(リードギター、愛知県出身)

そんな外野の不安をよそに、彼は器用にくるくると「たこ焼き」を焼く。 「焼いて焼いて焼いて焼いて焼いて、まわってまわってまわってまわすー」だ。 待ちきれないカトーちゃん(ベース担当、東京都出身)が、「オレにもやらせろ」と強引に割り込み、せっかくの「たこ焼き」を崩してしまい、みんなからのひんしゅくのブーイングを残して退場。 だが、名誉のために言っておくと、カトーちゃんは魚釣りが得意。 素潜りでタコを捕まえることだってできる。 人にはそれぞれ「役割分担」というものがあるのだろう。 ベーシストがタコ捕まえて、ギタリストがそれを焼く、ころを見計らってボーカリストがソースをかけ、キーボードが青のりをふる。 そしてアツアツのトコロを、ドラマーがおいしくいただく。 ハーモニーとは、こういうことを言うのだ。

そんなこんなで「たこ焼き」のできあがり。 焼き上がる手前でキースはさっとそれらにサラダ油をひと塗り。 「これは魔法の油なんです、こうすることでたこ焼きがまぁるくなるんです」 などという。 キース、おまえをギタリストにしておくのはもったいない。


▲ 焼き上がった「たこ焼き」

  • 外はカリッと、中はふんわりと めちゃウマであることはいうまでもない。 ソースにからまったかつお節が、熱にゆらゆらとオドる。

いっぽう美人の奥さんは、なにやら別のテーブルで忙しそうだ。
「"流しそうめん"、やりますよー、みなさん」 などと言っている。
「な・ながしそーめんー?」
ぼくは、ハムスターのように「たこ焼き」をお口いっぱいにほうばったまま、コトの成り行きを見守る。 はふはふ・・・
いったい、お家でどうやってそうめんを流すのか?
「これでやるのよ」と、奥さんが「ぱんぱかぱーん」とテーブルに置くのは、なんだか「流れるプール」を500分の一に縮小したような、ヘンなプラスチックの容器。 すごく使いにくそうな「洗面器」にも見えるし、足裏マッサージの「湯せん容器」にも見える。 説明書には、「そうめん太郎」と書かれていた。

間髪入れず、うらっち(ボーカル担当、京都出身)が、ミネラルウオーターをその小型プールにどぼどぼどぼどぼと注ぐ。 そして氷をごろんごろんと浮かべる。 待ちきれず中央のスイッチを押すと、水流が発生して、浮かんだ氷がぐるんぐるん回る。 それはまるで、「オホーツク海に浮かぶ流氷」のようであった。 そんな流氷めがけて、奥さんがゆでたそうめんを、これでもかっと放り込む。
「おおおっ、オホーツク海でそうめんが回っているではないか」


ていうか、フツーに食っちゃダメなのか、ここん家は!?

▼ 家庭用流しそうめんマシーン、「そうめん太郎

だいいち、なんでこんなものがあるんだよ、この家!?

疑問は残るものの、しかしぼくらは全員、「流氷そうめん」に夢中だ。 ひたすら「たこ焼き」を焼くご主人を放ったらかし、「おれにもくれー」と、めんつゆの配給を受ける。 そしてどかどか「そうめん太郎」のまわりに集まると、われ先にとばしゃばしゃとプールの中に箸を突っ込む。
その光景は、「海水浴解禁日の小学生たち」、そのものだった
しかし、この『流れるプール式オホーツク海流氷そうめん』をナメてはイケナイ。 なんと、箸をプールに仁王立ちに浸すだけで、つぎつぎとそうめんが引っかかってくるではないか! 麺が箸でとっても取りやすい!

「たこ焼きもうまいが、そうめんもうまい、おなかいっぱい」


"たこ焼き"食ったその箸で、そうめんすくってくったやつがいたのだろう。 氷の溶けたオホーツク海では、青のり片が数枚、ぷかぷかと気持ちよさそうに泳いでいた。



みなさんのご家庭には、そんな不思議なモノはないですか?




いよいよ今週でランキングおしまい。いまのうちにぽちっと

わが家の不思議なモノ > 「シャクライくん」

何年か前の誕生日のもらい物です。 缶ビールをもってグラスに注いでくれるという、画期的な「お酌マシーン」。 ぱんぱんと手を叩くとお酌を始め、「まあ飲め飲め」とか、「で、最近どぉ?」とか、「今日もお疲れ」とか、「ぼくは絶好調!」などと、勝手にしゃべったりします。 で、こちらが、「おっとっと!」と叫ぶと、ビールを注ぐのを止めます。 しかしいつもタイミングが遅れてビールが溢れたり、しょっちゅうなんかしゃべるから、テレビの音が聞き取りにくかったり、なぜかみょーに腹が立ったりして、一度つかってもうやめました。(これくれたFさん、ゴメンなさい) しかも、けっこうでかいぞ「シャクライくん」、引っ越しの度にどうしようかと・・・。